日本電気工業は足立区でプルボックス・ワイヤリングダクトをはじめとする特注電気設備工事資材を設計・製作しています。


【許可番号】

電気用品許可番号 東第2239号
工場認定許可番号 第254号

ステンレス

ステンレス鋼の特性

鋼種 JIS 特性
SUS304 18-8ともいわれる代表的なステンレス鋼。耐食性、耐熱性、機械的性質は良好。加工硬化性は大、熱処理で硬化不能。
SUS304L SUS304で炭素量を少なくした鋼種。粒界腐食に対する抵抗性良好。溶接後固容化熱処理できないものに最適。
SUS321 18-8系にTiを添加した炭化物安定化鋼。粒界腐食に対する抵抗性良好。430〜900℃の間の使用に最適。
SUS316 SUS304をベースにMoを添加した鋼種。SUS304より優れた耐食性あり、耐孔食性も優れる。
SUS316L SUS316で炭素量を少なくした鋼種。SUS316の性質に耐粒界腐食性を持たせたもの。
SUS310S 耐食性がSUS304より優れているが、実際は耐熱鋼として使われることが多い。
SUS430 18Crといわれる一般的なCr系ステンレス鋼。18-8系より安価であるが、耐食性、加工性に劣る。磁性あり。

ステンレスの主な表面仕上げ

名称 表面仕上げの状態 表面仕上げの方法 主な用途と規格品
No.1 銀白色で光沢がない 熱間圧延後、熱処理、酸洗または、これに準ずる処置を施したもの 表面光沢を必要としない用途に使用する(AISI規格)
No.2D にぶい灰色のつや消し仕上げ(ダル仕上げ) 冷間圧延後、熱処理、酸洗したもの。またこれをつや消しロールで軽く冷間圧延したもの 一般用材・建材(JIS規格)
No.2B 2D仕上げよりなめらかで、やや光沢のある仕上げ No.2D仕上げ材に適当な光沢を与える程度の軽い冷間圧延をしたもの 一般用材・建材(市販の大部分はこの仕上げ品)(同上)
BA 鏡面に近い光沢をもった仕上げ 冷間圧延後、光輝熱処理を行い、さらに光沢をあげるため、軽い冷間圧延を施したもの 自動車部品、家電製品、厨房製品、装飾用(同上)
No.3 光沢のある荒い目の仕上げ No.2DまたはNo.2B仕上げ材を100〜120番の砥粒の研磨ベルトで研磨したもの 建材、厨房用品(同上)
No.4 光沢のある細かい目の仕上げ No.2DまたはNo.2B仕上げ材を150〜180番の砥粒の研磨ベルトで研磨したもの 建材、厨房用品、車輌医療器具、食品設備(同上)
#400 BAに近い光沢 No.2B材を400番バフによって研磨仕上げしたもの 建材、厨房器具(同上)
HL
(ヘヤーライン)
長く連続した研磨目をもった仕上げ 適当な粒度(通常150〜240番の砥粒が多い)の研磨ベルトで髪の毛のように長く連続した研磨目をつけたもの 建材の最も一般的な仕上げ(同上)
No.6 No.4仕上げより反射の少ないつや消しのサテン(梨地)仕上げ No.4仕上げ材にタンピコブラシをかけて研磨したもの 建材、装飾用(AISI規格)
No.7 高度の反射率をもつ準鏡面仕上げ(研磨目あり) きれいにグラインダーをかけた面を600番の回転バフにより研磨したもの 建材、装飾用(同上)
No.8 高度の反射率をもつ準鏡面仕上げ(研磨目なし) 順々にこまかい粒度の研磨材で研磨した後、鏡面用バフにより研磨したもの 建材、装飾用、反射鏡(同上)
エンボス 凹凸の浮き出し模様のついた仕上げ エッチングまたは、機械的に模様を彫り込んだエンボス用ロールで圧延したもの 建材、装飾用(規格外)
エッチング 化学処理により模様づけされた仕上げ 適当な意匠図案を耐酸性の被覆材で覆いその他の部分を腐食液(塩化第2鉄溶液)で腐食溶解する 建材、美術品、厨房用品(同上)

さびに強いしくみ

鉄にクロムを添加するとクロムが酸素と融合して鋼の表面に薄い保護皮膜(不動態皮膜)を生成します。この不動態皮膜がさびやよごれの進行を防ぎます。またこの不動態皮膜は100万分の3mm程度のごく薄いものですが、大変強靭で、一度こわれても、周囲に酸素があれば自動的に再生する機能をもっています。

さび汚れについて

ステンレスは他の金属に比べ、はるかに耐食性に優れていますが、使用条件や環境によっては、さびや汚れが発生します。

  • 海岸地域の潮風や酸性雨、塩分を含んだ雨水等の影響を受けた場合。
  • 温泉地や工業地帯などでの各種ガズや有機成分の影響によるさびや汚染。
  • 自動車の排気ガス、建築工事や道路工事等の土砂、ほこり、すす等の影響。
  • 鉄道沿線、鉄工所、製鉄所近辺での鉄粉を主とする異種金属の付着。

※上記以外でも条件や環境によって、さびや汚れが発生するケースもあります。

メンテナンスについて

ステンレス製品をいつまでも美しく保つには、定期的なメンテナンスが必要です。また、使用時には環境や条件に適した鋼種の選択が必要です。

  • 軽度の汚れやしみ
    中性洗剤や石鹸水を布やスポンジに含ませ拭き取ります。その後水洗いをしてや水拭きをして、最後に乾いた布で仕上げをしてください。
  • 初期のさび(もらいさび程度)
    市販の清掃薬剤を用い、スポンジやタワシ等で除去してください。その後は十分な手洗いをして最後に乾いた布で拭いてください。
  • 赤さび
    市販ステンレス清掃薬剤の赤さび用を使用し、ステンレスタワシ等でこすり落としてください。この場合も十分な水洗いが必要になります。